やちろぐ

こないだ書いた、永作博美主演でTVドラマ化された作品の原作を読んだ。

最近BS2でオンエアが始まった「刑事コロンボ」を愛して止まない作家大倉崇裕が、コロンボみたいな倒叙型ミステリーを描いたこの作品。

TVドラマでは本作に収録されてる作品のうちの1編だったけど、他の3編もオモシロかった。

倒叙型ミステリーって、作品の冒頭で描かれた犯人を、如何に刑事が追い詰めるかが楽しいワケだけど、その刑事のキャラがオトボけだとオモシロさが際立つね。本作も「古畑任三郎」も、コロンボへのオマージュなので同じキャラ設定なのは当たり前なんだけど、キャラを愛しながら読める／観れるのがいいね。

本作の福家警部補は、身長152センチの童顔の女性で、前髪が眉の上で切り揃えられたショートカットはたまにハネてたりしてる。縁なしのメガネをかけてて、紺のスーツを着て肩に提げたバッグの中の警察バッジはいつもすぐ見つからない。誰もが交通課の婦警かと思うような風体なのに、徹夜もOKの体力と抜群の観察力と推理力を持つ。愛すべきキャラでしょ？永作のイメージもピッタリだった。是非TVドラマの続編もやって欲しいス。文庫本ももう1冊出てるらしいので、今度読も～っと。